真美子の言いたい放題
  〜毎日の食生活から始められる 健康作りや、身近な医療サービスについて、お話していきます。〜

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第8回
 

 生活習慣病を未然に防ぐ!
 〜その8(最終回) 「通風」


 
仲 真美子さん 仲 真美子(なか まみこ)さん
東京都健康づくり推進センター
指導課医長

医学博士として、全国の健康に関する研究会やシンポジウムで講演を務める。 手軽にできる健康法の指南役として、日本テレビ「おもいっきりテレビ」に出演中。

昔より裕福な人がかかる病気では、糖尿病と並んで「痛風」が有名です。3日くらい山海の珍味を食べ続け、お酒をたっぷり召し上がったりされると、足の親指の付け根の部位が赤く腫れて疼痛を伴う症状を訴えて、来院される方がいらっしゃいます。
痛風とは、文字通り風が吹いても痛さを感じる疾患で、別名「高尿酸血症」といい、高尿酸血症の結果、痛風発作が引き起こされるわけです。
尿酸は細胞の遺伝子情報を伝達する核酸(DNA)の最終代謝産物で、腎臓をへて、尿中に排泄されます。体内で多くの細胞が一度に壊れたり、プリン体(核酸の中間代謝産物)を多く含む食品を摂ると尿酸が多く生産されます。また、腎機能の低下により、血中の尿酸が排泄されなくなり、濃度が上昇してきます。こうした尿酸値が上昇しやすい人がいますが、尿酸値には男女差があり、男性では7.0mg/ml以上を高尿酸血症としています。女性はもう少し低く、6.0mg/mlから。血中濃度が8.0 mg/ml以上になれば、尿酸の結晶ができやすくなります。この結果、男性の発生頻度のほうが圧倒的に高くなっています(注:1992年の東京女子医大の調査では、痛風患者の内訳は男性98.5%、女性は1.5%でした)。
痛風発作は足の親指の付け根の部位によく発生し、急に赤く腫れて痛みが出現します。これは尿酸の結晶が析出したため、炎症反応が起こったものです。最近の研究では慢性の肩、肘、膝関節の疼痛も、関節液を調べると、尿酸の結晶が認められる例が多くなっているようです。
血中の尿酸値が8.0 mg/ml以上になると、痛風発作が発生しやすくなるのですが、発生後に検査してみると、意外と高くないという経験をされた方も多いと思います。痛風発作は、尿酸値の上昇と下降の格差があると発生しやすいといわれます。珍味を食べながら深酒を三日続けると発作が出現し、一方、その時点で尿酸値は元の値に戻っているということが多々あるのです。
高尿酸血症でよく見られる尿路結石は、尿中の尿酸濃度が上昇し、さらに酸性になるとできやすくなります。激しい運動をすると、乳酸が発生し、血液の酸性度が強まり、さらに、発汗により血液が濃縮すると、尿路結石ができます。加えて、ビールを飲めば尿酸値が更に上昇することになります。
アルコール摂取後、腎臓からの尿酸の排泄が減少します。さらにプリン体の多いビールを飲めば尿酸値は上昇しやすくなります。つまみに尿酸値の上昇しやすい食品(あん肝、白子、ボタンエビの卵、カニミソ、ウニ、タコワサ、ホタテ、他)をとれば、さらに上昇します。 肥満傾向にあると尿酸値は上昇しやすいとされています。脂肪を少なくし、食物繊維を多くして、食事のバランスを良くしましょう。プリン体を多く含む食品を単独で多く摂らないようにしましょう。従来、豆類にプリン体が多く含まれているため、減らすよういわれたことがありますが、豆類には同時に、尿酸値を上昇させない成分も含まれているため、現在では、特に減らすような指示はされなくなりました。
激しい運動時には尿酸値が上昇しやすくなりますが、適度な運動と、水分補給により、条件はかなりよくなります。運動後の食事と飲み物にも気をつけて、スポーツを楽しんでください。

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